介護福祉士になるためのルート

福祉関係資格である介護福祉士の資格は、社会福祉士や精神保健福祉士、保育士と並ぶ国家資格であり、介護業界で身体介護や生活援助などを行う人にとっては、キャリアの証しとなる資格です。介護福祉士は、国家試験に合格することで名乗ることができますが、試験は誰でもすぐに受けられるものではなく、まずは受験資格を取得しなくてはなりません。受験資格の取得には、福祉系高校から目指すルートと養成施設から目指すルート、実務経験を積みながら目指すルートの3つがあります。

この3つのルートの中で最もスタンダードなのは、実務経験ルートになります。実務ルートでは、まず130時間の講義と演習のカリキュラムからなる介護職員初任者研修や介護の知識と技術のスキルアップ、口腔内や鼻腔内の喀痰吸引などの医療ケアを学ぶ介護職員実務者研修の2つを修了しなければなりません。さらに、3年以上の実務経験が必要となるので、受験資格取得までは最短でも3年以上の期間がかかります。

一方福祉系高校ルートは、高校進学を控えている生徒向けで、養成施設ルートは2年間で介護福祉士になるための全課程を修了することになるため、費用にゆとりのある方は、実務経験ルートよりも早く受験資格を取得できるでしょう。ただし、受験資格を取得しても、そこがゴールではありません。かなり難易度の高い国家試験に合格する必要があります。

受験に際しては、それ相応の受験勉強が必要となり、効率的な勉強のために通信型や通学型の講座を受講する人もいます。ですが、晴れて介護福祉士の資格を取得すれば、介護施設や事業所内でも幅広く活躍ができるので、転職や再就職に際にはとても有利になるでしょう。